劇的に採れるよう実験;スズメバチを退治・駆除するペットボトルトラップ

害虫・害獣

スズメバチの巣をつくらせないために

おっかないスズメバチが巣をつくらないようペットボトルトラップをつくって駆除しています。年々工夫を重ねていますので、毎年たくさんのオオスズメバチの巣を退治することができています。安全・簡単で誰にでもできますが、退治時期にだけ注意が必要です。

スズメバチのなかでも、オオスズメバチは普段は見えないような土の中に巣をつくるので、うっかり踏んでしまうと大惨事ですし、土の中の巣は駆除がしにくく駆除しようとしても危険が伴います。さらに駆除業者に頼んでも価格が高くなります。

さらにオオスズメバチのサイズは親指よりひとまわり大きく、その羽音も非常に大きくそばに飛んでくるととてもおっかないものです。そして、その毒針はとても強く、皮手袋の上からでも刺されてしまうことがあるとか。スズメバチは花粉を運んでくれる穏やかなミツバチも襲ってしまうので、ミツバチのためにも駆除することにしています。

スズメバチトラップを設置する時期

なるべく巣をつくらせないために、4月から6月の時期にハチトラップを仕掛けます。4月から6月かは巣をつくる女王ハチが活動する時期なので、女王バチを仕留めることができるのです。

女王バチは、4月から6月の時期に巣をつくりはじめ、働きバチを産んで育てはじめますので、女王バチを一匹捕獲すると巣をひとつ除去したのと同じことになります。

適切な時期を選んで女王バチを退治すると効率的にスズメバチを減らすことができるのです。7月以降になると、働きバチも寄せ付けてしまい、ペットボトルトラップに大量のスズメバチが舞い込んでしまって危ないのでペットボトルトラップの設置は6月くらいまでが良いでしょう。

ペットボトルでスズメバチトラップのつくりかた

さてスズメバチを捕獲するためのハチトラップをつくります。

用意する材料は、ペットボトル、誘引液、ひも。

ハチを匂いで誘う誘引液にはぶどうジュース、黒砂糖、お酒を混ぜます。割合は適当ですが ぶどうジュース:お酒=7:3 くらいでしょうか。いろいろ試しましたがこの配合がいまのところ多く捕獲できるようです。

毎年、より劇的にスズメバチを誘引するトラップを作れるように実験をしています。最近の実験の結果、上記の誘引液にぶどう味のラムネを入れたら劇的に集まるようになりました。入れておくと集まり方が違いますので、ぜひお試しを。今後もより集まるよう実験を続けるつもり。

ペットボトルに上の写真のように切り込みを入れて内側に折り曲げまげておくことで、スズメバチは入ることはできるけど、出ることはできないようになります。

窓型でつくっている方もおられますが、この形のほうが捕獲できているように思いますし、雨がペットボトル内に降りこんで誘引液が薄まる可能性も低くなります。

誘引液をペットボトルに入れ、紐で吊るせるようにしたら完成です。茂みの際の少し開けたところに設置しておきます。

しばらくは捕獲されないですが、1週間ほど経つとハチが捕獲されるようになりますので、気長に待ちます。一匹入り出すと続けざまに入っていきます。

捕獲したオオスズメバチ

毎年5~6つのトラップを仕掛けています。激取れ、というほどスズメバチは毎年たくさん捕獲されるのですが、すこし写真がグロいのでご要望があったら写真を撮ります。

スズメバチに刺されないためには

スズメバチに触ったりその巣に近づいたりすると確実に攻撃してきます。だけど、どこにいるかもわからないので気づかない間に触れてしまうかもしれません。特にオオスズメバチは地中に巣をつくるので、茂みに入りうっかり巣を踏んでしまうと大変なことになります。刺されないようにするには、スズメバチの動きが活発化する夏から秋にかけてはあまり人が踏み入れない茂みなどは避けたほうがよさそうです。

また、スズメバチのエサになる昆虫がいるようなところに行くと、刺される可能性が高くなります。夏に人気のクワガタやカブトムシなどはスズメバチの好物でもあるので、そういった昆虫が集まるクヌギやコナラの近くでは用心したほうがよさそうです。

さらに、スズメバチはくろっぽいものによって来るので全身黒づくめなら刺される可能性は高くなります。また、スズメバチの目はモノクロで見えているのだそうです。つまり、黒はもちろん赤や青なども黒っぽく見えています。ハチ用の防護服が白いのも納得です。刺されたくないなら黄色や白の服を着て、頭も髪が見えていないほうが安全です。

スズメバチに刺されたら

スズメバチに刺されるとビリっとした後、激しいかゆみと痛みが襲ってきます。そして万が一、ハチ毒アレルギーを持っている人がハチに刺されてしまうと呼吸が苦しくなったりして生死に関わる事態になるそうです。

「二度目にハチに刺されるとアナフィラキシーショックになり危ない」と言われるのはこのためで、一度ハチに刺されるとハチ毒アレルギーを持ってしまうことが多いから一度は耳にしたことがあるかもしれません。

しかし生まれつきハチ毒アレルギーを持っている人もいて、そういう人は一度目でも危ないことがあるようなので注意が必要です。反対に、故意にしているハチ業者さんは何度ハチに刺されても平気なようでケロっとしておられます。どちらにしても、スズメバチに刺されたら早急な対処が必要なようです。

スズメバチに刺されたら急いでその場所から離れます。もしハチに攻撃対象としてマークをつけられると、大量のハチが襲ってきますので遠く離れることが大事です。離れた場所で、つねって毒を出すなどの処置をして、病院へ。

万が一巣を駆除する場合

スズメバチの巣を見つけたら業者に頼むのが正解です。しかし万が一駆除する際には以下のことに注意してください。

  • 日中は外へ出ているハチが陽が沈むと巣へ戻ってくるので、巣を駆除するのはなるべく日が沈んでから
  • 巣を駆除したあとは巣の外にでているハチがもどって攻撃してくるので、しばらくは巣に近づかない
  • ピレスロイド系の殺虫剤をつかって巣から出てくるハチを弱らせる
  • 白や黄色の服を着て作業にあたり、顔も覆い、生地も厚いものを着る。オオスズメバチは皮手袋の上からでも刺してくるという話も聞くので、本当に恐ろしいと思います。

スズメバチは刺されると大変なことになりますのでくれぐれも無理せず対処するようにしてください。

スズメバチの巣をつくらせないために

スズメバチが巣をつくらないようにするには、ペットボトルトラップが安全で有効ですが、毎年同じ場所に巣をつくられるという場合にはその場所に木酢巣やハッカ油をふきつけておくと匂いに敏感なハチは嫌がるようです。