雑木の庭を目指して
山や森を歩くと、ひんやりと清々しい感じが心地よいと感じがしますよね。わたしの目指す雑木の庭とは、まさにそのような山や森にいるような気持ちになれる庭のことです。
常緑樹や落葉樹が自然に近い形で存在し、心地よい森の雰囲気や豊かな自然のたたずまいを人の手で作り上げた庭を目指しています。
雑木の庭とはいっても、人の手が入った自然
一度人の手が入った自然は定期的な手入れが欠かせません。雑木の庭も森のような自然を目指していてもやはり人の手が加わっている以上、手入れは欠かせなくなります。
例えば、植物が植わっている庭の手入れを怠っていると「成長の早い木」や「冬でも葉を落とさない強い常緑樹」が成長の遅い木々を凌駕して地上に太陽の光が届かないほど鬱蒼と茂ってきてしまいます。
また、土に活力のない造成地のような土地も同じく人の手の入った自然と言えると思います。森のような雰囲気にしたくて木々を植えても、自然の森のような心地よい雰囲気にするには手間と時間がかかることでしょう。
雑木の庭をつくるために心がけていること
雑木の庭をつくるために、わたしが心がけていることを挙げてみました。何年かかっても達成はできないことばかりですが、そこが醍醐味でもあります。
狭い庭であっても、広い庭であっても、どんな広さの庭にも関係することだと思います。
土に光が届くようにすること
枝が込み合ったり重なったりしてしまうと鬱蒼としてしまいますし、樹木が少なく土が直射日光にさらされてしまうだけだと殺伐としてしまいますので、土に光が届くくらいに木漏れ日が入るよう、樹木が多い場合にはを剪定して抜き、また少ない場合には様々な高さの樹木が折り合うように植栽します。
樹形をつくりすぎないこと
樹木はなるべく自生している樹形に近い形で剪定するようにしています。自然界にまっすぐな壁のような生垣はありませんし、盆栽のような松もありません。この樹木は自然界ではどのような姿で生きているんだろう、と調べながら樹形をつくっています。
自然界で大木になってしまうような樹木でも、剪定次第で小さく整えることができます。その際にも同様に自然に近い形に仕上げます。太い枝を積極的に切って細い枝の繊細な樹形を作ることがコツかもしれません。
土が流されないようにすること
雑木の庭の安全のためには欠かせない項目です。いくら見栄えがよくても崖崩れや土砂崩れを起こすような庭ではいけません。そのために、斜面など配慮が必要なところに植える植物には、樹木の根や成長の特性をよく調べて植えることをおすすめします。
手入れがラクな樹木を選ぶこと
人の手でつくった雑木の庭には手入れが欠かせません。ですから、樹木にはなるべく手入れのかからない種類を選びます。基本的に水やりは雨に任せていますし、ゆっくり育つ種類なら剪定の手間も最小限です。どうしても植えたいコダワリの樹木以外はゆっくり育つ樹木を植えてみてはいかがでしょうか。
雑木の庭をつくる本はいくつか出ていますが、以下の本がとても役に立ちました。公園や森林を管理するために書かれたものですが、雑木の庭を目指しているわたしには小綺麗な造園の本よりも自然と共存するような内容がとても役に立ちました。
まとめ
このサイトではできるだけ雑木の庭づくりに役立つ生の情報を載せるようにしています。植物事典や情報サイトでは手に入らない樹木の雰囲気や雑木の庭を造るために必要な情報をできるだけ書いていくつもりですので参考にしていただけたらうれしいです。