自分でつくりながら考える理想の庭

デザイン

庭をつくりたい

庭づくりに手間をかけたい人もいれば、好きな花でいっぱいにしたい人、ズボラで手間をかけたくないけど庭を楽しみたい人、様々なタイプの人がいるでしょう。他人の理想には近づけることはできませんが、雑木の庭を実際に手作りしながら考える、わたしなりの理想の庭について書いてみます。

理想の庭

作りこまれたカチっとした庭、花いっぱいの豪華な庭も素敵ですが、わたしには自然に近い癒しのある庭が理想です。日本の自然に近い和風の雑木の庭を目指しているのもそのためです。

可憐な小さな花が高山で一面に咲くことはありますが、日本の自然界では豪華で大きな花が一斉に咲き誇ることはありませんし、生垣のようなまっすぐな緑壁も存在しません。

登山が好きなので国内外の山を歩いてきましたが、日本の森はとても美しいと思います。高低差のある多種な植物が存在して山野草がつける花は可憐で繊細。多種な植物が織りなす紅葉は圧巻です。

高山で咲く山野草

わたしには日本の自然に存在する形が癒しと感じられるようですし、植物にとってもそこに暮らす動物にとっても居心地が良いのではないかと思っています。実際、雑木の庭の動植物は生き生きとしており、色々な種類がいて豊かですし、贅沢な自然が満喫できる空間になっています。

手間のかからない庭

年をとっても忙しくなっても庭の手入れは必要ですから、少しでも手間のかからない庭にしていきたいなと思っています。

そのためには、樹木選びや庭のデザインをよく考えて庭づくりをすることが手間のかからない庭づくりの第一歩です。

手間のかからない樹木

庭づくりをはじめたばかりの方は、はやく庭が立派に見えるように成長が早い樹木を希望するかもしれません。しかし、成長が早い樹木を植えてしまうと、その後の手入れがとても大変になってしまうので、腰を据えてゆっくり庭づくりをしたほうが、その後の手間がかからない理想的な庭になるでしょう。

つまり、樹木や草花を選ぶ際には成長の穏やかな植物を選ぶと、その後の手間がかからず理想的です。このサイトでご紹介している植物は、管理人が実際に手入れをして実感した成長速度や育てやすさを書いていますので、良かったら参考にしてください。

手間のかからない剪定

どんな樹木でも剪定の考え方はあまり変わりません。最低限の剪定では、上方に強く伸びる徒長枝や、絡み合った枝を積極的に剪定していきます。

さらに、手間のかかりにくい見栄えのよい樹木にするには、太い枝をなるべく根元から剪定して細い枝をバランスを見ながら残す方法が望ましいと思います。株立ちの樹形はその典型ですが、株立ちでなくても同じような考え方で剪定をしていけば、手間のかからない細い枝が風でなびく涼やかな樹形になるのではないでしょうか。

株たちの樹形。茂ったら地際から切れば良い

また、できるなら自然に近い樹形に整えてあげるとさらに自然になります。大きくなるはずの樹木を小さく剪定する場合には不可能ですが、元々大きくならない種類の樹木を選べば、自然に近い樹形に整えてあげることが可能になりますし、剪定の手間も減らせます。

雑木の庭には致し方なく大きいままになっている樹木もありますが、剪定するために屋根より高く登らなくてはならないので、ハーネスをつけて木に登って剪定をしていますが、とても大変です。

ハーネスを付けて木登りして剪定

雑木の庭の雑草対策

放っておくと雑草が茂ってしまうのは雑木の庭でも同じですので、雑草対策は欠かせません。雑草対策というと、防草シートを引くのが一般的な方法ですが、見た目にもあまり良くありません。

また、耐用年数を超えたときにはシートの交換に大幅な労力と支出が必要です。さらに、庭の樹木を切ったり植えたり庭に合わせてアレンジを続けていくには柔軟性が足りません。

一方、雑木の庭にしておけば、庭木の下は日陰になり雑草が茂ることはありませんし、年に一度樹木から落ちた葉は天然のマルチになり雑草が生えにくい環境になります。どうしても雑木環境にしておけない砂利のうえには除草剤を撒いています。除草剤の効き目も長いものがありますので、一年に一度か二度、30分ほどの労力で除草剤を撒くだけで済んでいます。

それでも生えてくる場所も雑草もありますので、草むしりも少しですがやっています。ズボラなので常に雑草がない完璧な状況にしておくことは難しいのですが、雑草に種がつく直前に刈り取ることで種がばらまかれるのを防いでいるつもりです。こうして、年々生える雑草が減ってくると良いなと思っています。

まとめ

自然の力を借りて労力のかからない、雑木の庭は手間のかからない、手間をかけない庭と言えるのかもしれません。そのためには植える植物がどんな大きさになるのか、どんな枝のはりかたをするのか、成長の速度、増え方などよく調べて植えることが大切だと思っています。そういった情報は図鑑や通り一遍の情報サイトでは得ることが難しいかもしれませんが、このサイトにもできるだけ記載していきますので参考にしてください。