赤とか白とか?
赤とか白とかワインでも歌合戦でもありません。常緑の樹木ナンテンが冬に付ける実の色のことです。ナンテンは、赤い実を付けるのが一般的で、雑木の庭にあるナンテンもほとんどが赤い実のナンテンなのですが、雑木の庭に白い実を付けたナンテンをいくつか見つけたので観察がてら記事にしてみました。
冬に雑木の庭を彩るナンテン(南天)
雑木の庭には勝手に自生したナンテンがたくさんあります。樹高もあまり大きくもないので普段は目立たないのですが、冬には枝がたわむほど房状の赤い実をたくさん付けて存在感を放ちます。寂しい冬の庭に赤い実に加えて赤い葉っぱも雑木の庭を明るくしてくれています。
赤い実を付けるナンテン(南天)
ナンテンは、冬になると葉っぱが赤く紅葉します。赤い実がつくナンテンは、鮮やかに紅葉しているものが多くありました。下の写真でも、赤い実を付けているナンテンは、葉っぱも赤く紅葉しているのがわかります。
白い実をつけるナンテン(南天)
次に、雑木の庭に数本だけある珍しい白い実を付けるナンテン。白い実をまいても必ずしも白い実を付けるナンテンは育たないと言われています。
白い実を付けるナンテンは、日当たりのよい場所に植わっているにも関わらず葉っぱが赤く紅葉していません。いくつかある白い実をつけるナンテンの葉っぱも、同様に赤く染まらず緑のままですので、白い実を付けるナンテン特有の特徴なのかもしれません。
縁起の良いナンテン(南天)
ナンテンは、難を転ずる、にひっかけて縁起が良いとされています。昔は、ナンテン=難点だと思っていたので、なんで縁起がよいのかと不思議だったのですが、なるほど「難転」なのか、と思った覚えがあります。
赤い実と白い実で飾れば時期的にもお祝い事が重なる年末年始に実をつけてくれますので、お正月のしめ縄やクリスマスにもいいかもしれません。
ナンテンを植える場所は、北東(鬼門)や玄関先が良いと言われており、縁起をかつぐ方は植える方向にも気を配ってみてもよいかもしれません。
咳止め飴にも利用されているように、実を煎じて咳止めとして使用することもできるようです。また、江戸時代にはナンテンの葉を噛んで籠が揺れて起こる乗り物酔いを防いだそうです。
ナンテン(南天)の花
ナンテンは、梅雨の時期に小さな白い花を咲かせます。ひとつひとつの花の大きさは1センチ程度の小さな花ですが、房状に咲くので存在感があります。
ナンテンとは;特徴、育て方、注意点
メギ科 ナンテン属 の常緑樹。株立ち状に育ち、大きいものでは2メートルくらいになります。大きくなるのはたいがい陽当たりの悪いところに育つナンテンで、太陽を求めてヒョロっと伸びているので樹形はあまり良くありません。1メートルくらいに抑えたほうが樹形が整うのではないかと思います。
葉は長さ5センチ程度の細長い形をした形をしており、2~3枚が平らに並べたように集まって枝に付きます。殺菌効果があるとされ、赤飯の上に飾りとして使われるのもこの効果を期待してでしょう。
ナンテンの実は鳥がよく食べに来るので、鳥が運んだ種で増えているのかもしれないけど、雑木の庭では基本的に根が広がって新しい幹が出てきているようです。増えすぎたら、定期的に間引いています。
一度剪定した部位の枝は膨らんでしまうので、枝が込み入ってきたらなるべく低い位置で剪定するほうが良いです。肥料などは与えたことはありませんが、元気すぎるくらい丈夫で病気にもなりません。
雑木の庭へのおすすめ 3
[5]雑木の庭向き⇔[0]雑木の庭不向き